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複雑性悲嘆

 大切な人を亡くしたあとに、つらく悲しい気持ちが続くことは自然なことですが、時にはそれが長い期間、激しく続き、日常生活に支障をきたしてしまうことがあります。もし死別後の悲しみが何ヶ月も変わらず、落ち着くどころか逆に苦痛が増していたり、新しい生活や人生に目を向けることができない場合は、「複雑性悲嘆」や「うつ病」といった、深刻な問題のサインである可能性が考えられます。


JA008_350A.jpg「複雑性悲嘆」は、大切な人を亡くした悲しみが激しいままの状態が続いていることを言います。大切な人の死を受け入れられなかったり、いつまでもその人のことが頭から離れず日常生活が混乱したり、他の人との人間関係が崩れたり、その人のいない人生に意味が持てない、といった状況が見られます。その症状が、死別のつらさや亡くした人への思いや愛しさに、密接に関連していることが特徴です。

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一方の「うつ病」は、抑うつ気分、意欲の低下、睡眠障害(早朝覚醒など)、食欲の低下、集中力の低下、希死念慮などが見られます。「うつ病」では、憂うつな気持ちや絶望感が続き、生活全般に対して悲観的になることが多いのに比べ、「複雑性悲嘆」では、死別に関連したことによって、激しい苦痛や悲しみを伴ったさまざまな症状が表れます。

 お薬は悲嘆(グリーフ)そのものを治すことはできませんが、うつ病の症状や不眠を改善することができます。複雑性悲嘆では、うつ病やPTSDなどの疾患が合併していることが多いと言われています。眠れない、気持ちの落ち込みが続く、苦しい気持ちのために生活に支障が出ている、死にたい気持ちになる、などの症状のある方は、メンタルへルスの専門家(精神科医・心療内科医など)に相談することが大切です。お薬やカウンセリングによって、症状を改善できる可能性があります。

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