「あいまいな喪失」は、ミネソタ大学のPauline Boss博士が提唱する概念です。「死別」は確実にその人を失ったことが明らかですが、喪失の中には、そうでないものもあります。 たとえば、行方不明でご遺体が見つからない場合、その人が亡くなっているという確証がなく、ご家族はその人への気持ちをどのように整理すれば良いのか、わからなくなります。そして、その喪失のあいまいさが、悲しみを凍結させ、悲嘆が長引いたり、家族の関係を難しくしたりします。 そのため、Pauline Boss博士は、「あいまいな喪失」と通常の死別とは、支援を行う上でも分けて考える必要があると述べています。あいまいな喪失で苦しむ家族のことを、「遺族」と呼ぶこともありません。 Pauline Boss博士の「あいまいな喪失」理論は、喪失の状態を説明するものであって、それを病気として扱うわけではありません。起こっている状況に「あいまいな喪失」と名づけ、気持ちに区切りをつけることができない原因は、その人に問題があるのではなく、起こっている状況があいまいなためであると考えます。 また、家族の関係性に問題がでやすい「あいまいな喪失」では、家族療法の考え方を用いて、家族の回復する力(レジリエンス)を高めることで、家族の結びつきを高める支援が大切であると説いています。 あいまいな喪失理論とその支援方法の詳細については、このウェブサイトの姉妹版である 「あいまいな喪失情報ウェブサイト http://al.jdgs.jp/ 」をご覧ください。
「あいまいな喪失」は、ミネソタ大学のPauline Boss博士が提唱する概念です。「死別」は確実にその人を失ったことが明らかですが、喪失の中には、そうでないものもあります。
たとえば、行方不明でご遺体が見つからない場合、その人が亡くなっているという確証がなく、ご家族はその人への気持ちをどのように整理すれば良いのか、わからなくなります。そして、その喪失のあいまいさが、悲しみを凍結させ、悲嘆が長引いたり、家族の関係を難しくしたりします。
そのため、Pauline Boss博士は、「あいまいな喪失」と通常の死別とは、支援を行う上でも分けて考える必要があると述べています。あいまいな喪失で苦しむ家族のことを、「遺族」と呼ぶこともありません。
Pauline Boss博士の「あいまいな喪失」理論は、喪失の状態を説明するものであって、それを病気として扱うわけではありません。起こっている状況に「あいまいな喪失」と名づけ、気持ちに区切りをつけることができない原因は、その人に問題があるのではなく、起こっている状況があいまいなためであると考えます。
また、家族の関係性に問題がでやすい「あいまいな喪失」では、家族療法の考え方を用いて、家族の回復する力(レジリエンス)を高めることで、家族の結びつきを高める支援が大切であると説いています。
あいまいな喪失理論とその支援方法の詳細については、このウェブサイトの姉妹版である
「あいまいな喪失情報ウェブサイト http://al.jdgs.jp/ 」をご覧ください。